ほとんど全ての固体は水と接触するとマイナス電気を帯びる。このことから、
落ちてくる水によって帯電するのは空気中のほこり(飛沫)なのではないか
という可能性は除外できない。アルプスの滝で空気が極めて澄んでいたこと
を考えると、もちろんこれはありそうなことではないが。
(注6)
鐘型ガスタンクをほこりのない空気で満たすために、二本の真鍮管を下側
から、遮断水を通して、その中に挿入する。一本目の管の内側の端は水面上
にぴったりとおいてあり、もう一本は鐘の内壁に沿ってその蓋のところまで
上向きについている。短い方の管の外側の端は大きな綿のフィルターで閉め
られ、長い方の管には大きな瓶へとつづくホースがついており、その瓶は
空気ポンプとつながっている。すべては空気を通さないように閉められて
いるので、ポンプによって吸い出された空気は、まず綿のフィルター、
次に鐘、最後に瓶を通過することになる。12分から14分間吸い出した後
瓶の中では、湿った空気の内容物の圧縮と急速な膨張によって、最早もや
のかけらさえ見られなくなる。瓶からほこりがなくなると、鐘からも同様
にほこりがなくなる。
このようにしてきれいにした空気中で水流の作用を、水の上に落ちた場合も、
ブリキ板に落ちた場合も、以前と同じように試してみた。しかし、ほこりの
除去の時間も利用したが、その作用は、例えば普通の部屋の空気を瓶の中に
見られたような濃い霧を生じさせた鐘の下に持っていった時と変わることは
なかった。
次の表は、今回は鐘の中に設置されている水平なブリキ板の上に水流が
落ちた場合の3つの観察結果を表したものである。
【表2】
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水流の
放出時間
|
1列目
ほこりのない空気での
空中電位
|
2列目
実験室の空気での
空中電位
|
3列目
実験室の空気での
空中電位
|
|
分
|
検電器の
Scalenth.
|
ボルト
|
検電器の
Scalenth.
|
ボルト
|
検電器の
Scalenth.
|
ボルト
|
|
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
19
24
49
63
|
0
4.8
5.6
6.4
7.0
7.2
7.2
7.2
7.2
7.2
水流停止
4.2
3.0
2.8
−
−
−
−
−
|
0
−102
−114
−122
−130
−133
−133
−133
−133
−133
水流停止
−88
−65
−61
−
−
−
−
−
|
0
5.6
−
6.6
6.8
6.8
7.0
7.0
7.0
7.2
水流停止
4.6
3.2
3.0
−
−
−
−
−
|
0
−114
−
−126
−128
−128
−130
−130
−130
−133
水流停止
−98
−69
−65
−
−
−
−
−
|
0
3.6
4.6
−
5.2
5.2
5.6
5.6
5.8
6.0
水流停止
4.8
3.6
3.0
2.8
1.8
−58*
−10*
−2.9*
|
0
−80
−98
−
−109
−109
−114
−114
−115
−117
水流停止
−102
−80
−65
−61
−40
−23
−5
−1.5
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*のマークがついたものはHankelの検電器で測定したもの。
他はExnerの検電器による測定。
第一列は、浄化した後、鐘の中に15分間強い蒸気噴射をすることで、
もしかしたら残っているかもしれないほこりの最後の痕跡まで取り除いた
空気である。2列目は1列目で用いた空気をその後直接用いたもので、
その空気は水によって鐘から押しのけられ、その代わりに浄化されていない
ものが入っている。この2つの列では、完全と言ってもいいような一致が
見られる。それに対して第3列は、同じ実験の結果の中で最も小さい電位を
示した。その違いについては、水道管の圧力が3.7気圧と2.8気圧の間で
定まらなかったということで十分説明できる。
<注釈>
6.例えばトラフォイでは空気が非常に湿っていて、気温が低かったにも
かかわらず、口から吐いた息が見えることすらなかったが、これは明らかに
蓄電の核となるものが不足しているためである。火のついたタバコや、
ほのかに光るマッチ棒の上で息をする、もしくは人が、そこにあるわずかな
煙突のうちの一つから出た煙の動く方向に行くと、濃く息が現れた。
家の中でも同様であった。一杯の温かいミルクを屋外へ持っていくとすぐに
湯気が出なくなった。
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