布は、見たところ、よく湿らせることのできる物体の中の特殊な例外で
あるように思われる。布を亜鉛盤の上に置くと作用は10から2にまで低下した。
布は空気を通過させる。水を満たしたガラス皿をよく湿らせた一枚の布
で覆い、この上に噴水流を放つと、ガラス皿の水はすぐに大量の細かい
気泡によって白濁する。落下する水滴が空気を布を通して押し出すのである。
ここで電気作用がこれほどにも減少していることは、次のことと完全に
一貫しているように思われる。つまり、水滴が衝突する時に電気作用が
起こるのだから、発生したマイナス電気は全て、押し出され布を通過した
空気の中に含まれている、ということである。もし空気が逃げずに
そのままとどめられれば、電気の大部分は再び相殺され、作用は一見少なく
なる。同様のことは噴水流が水の上に落ちてぶつかる場合に見られた
(26)
。
そこでも、空気は落ちてぶつかった場所から自由に逃げられなかった。
布を木材ににかわで張り付けるのは無意味だった。布は噴水流が落ちて
ぶつかると泡だらけになりながらはずれてしまい、作用は大きなものには
ならなかった。
ボール紙の場合も同様だった。噴水流はあっという間にボール紙に浸透し、
その下の亜鉛盤にあたり、空気は亜鉛盤とボール紙の間を通って抜け出る
ことを余儀なくされた。そのことは空気が湿ったボール紙の端で泡となって
現れていることから分かった。ここでもまた非常に小さな電気の発生しか
見られなかった。
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