気体と空気の間に接触電気があることを推量した場合、液体の衝突に
おける電気の発生とその特質が説明されうる。液体の自由な表面全てが
電気的な二重層となる。例えば
水の場合、その表面の一番外側の層はプラスの電気を、空気と隣接している
層はマイナスの電気を、ある一定の電位差までもっている。
二つの水の塊がぶつかった場合、自由な表面の一部が消え去り、
空気はその隣接関係を失う。この現象が十分な素早さでおこなわれると、
空気の持つ電気の荷電が、水のもつ逆の荷電と完全に
一体化するよりも前に、既に空気は遠くへ流れ去ってしまうかもしれない。
すると電気的な二重層の二つの部分は機械的にお互いから引き離され
ている。同じようなことが、摩擦式の静電発電機の中
(注8)
や、固体、もしく
は固体と液体の境界面の隔壁流
(注9)
において起こる。分離がもたらされるの
が素早いほど、液体の表面が消えるのが素早いほど、
より多く荷電が分離されるだろう。落ちるしずくのスピードが大きい
ほど、しずく自体が大きいほど、電気はより多く獲得される
(
28
、
37
)
。
様々な太さの噴射の実験もこの提示と一致している。
その実験において
(
(24)
、
表10
)
同じ水量が、同じ圧力のもとで、すなわち
ほとんど同じ速度で流れ出ている。けれども作用は同じではなく、
噴射が細くなるほど、すなわち水の表面が大きくなるほど、作用は
大きくなる。というのもより細い噴射は、より太い噴射よりも小さなしず
くに分散するからである。
パッシェンの実験によれば、水銀と電解質との境界面の荷電がいっぱいに
到達するまでに必要な時間は、1000分の一秒単位で数えられる。
(注10)
同じ処理から、境界層から動かされた体積構成要素が、その荷電を失う
のに必要な時間も得ることができるだろう。我々の実験において、表面が
効果的に消え去るあいだの時間は、最初の接触から水の上に落ちるしずくが
水に半分潜るまで、したがってしずくがそれ自体の半径を離れるまでの時間
と同じだと計算されるなら、その時間が生じるのは次のようになる
(既に表16で、最後とその前の欄にあらわされているデータによると)。
弱い噴射の場合
(38)
=0.0003秒
強い噴射の場合
(24)
=0.00005秒
したがって、我々の説明と矛盾しない値になる。この時間のあいだに、
しずくの表面の半分が消える。その上に、ぶつかられた水面の部分は、
しずくの半径が2mmの場合、一緒に集められて、水面の最大の範囲、
9.7 mm2が消え去る。その場合、
強い噴射の最大値(表16)において、
0.206×10-12クーロンの電気が解放されるので、
2.1×10-12クーロンが
消えた表面の1cm2上に生じる。この値のもつ二つの逆の
電気量は、二つの
コンデンサ板のうえに表面から配置され、100万分の1mmの距離で対置された
場合、2.4×10-6ボルトだけの電位差を生じるだろう。
それゆえすでに、
水と空気の間のひじょうに小さな電位差は、
われわれの扱っている現象を説明するために十分なものとなる。
<注釈>
8.フォン・ヘルムホルツ、Wied. Ann. 7. 337頁、1879。−G. マイヤー、
Wied. Ann. 40. 262頁、1890。
9. クヴィンケ、Pogg. Ann. 107. 1頁、1859、−フォン・ヘルムホルツ、
l. e.
10.パッシェン、Wied. Ann. 41. 801頁、1890。
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