規格化されたJIS基準に準拠する数値が出るという点は大きな魅力です。

当社でご購入された理由: 測定器は保存状態が悪いと壊れるのが早いのでしっかりした保存ケースがついてくるのに魅力を感じました。また、動作確認用の検体も付属しており役立ちました。購入に先立って電話で問合せをしたところ、ここで購入すれば付属の特典に加えて保証期間延長もあることもわかり、他店との価格差も殆どない中でいろいろついてくることに魅力を感じて決めました。

良かった点: 大気イオン測定器は、以前はアンデス電気のITC-201A(製造終了)を使っていましたが、故障のため今回の購入に至りました。以前使っていたものは本体内臓の充電電池駆動であり電池の劣化が測定器の寿命ともいえ、故障する前にも使用できる時間がどんどん短くなっていました。今回購入した製品では市販の単３電池で動きますから安心です。

測定値は先代の測定器(簡易的な平行板式)より安定してますし、大気イオン測定器では一般的(本格的)で信憑性が高い二重円筒のゲルジェンコンデンサー方式が採用されているし、規格化されたJIS基準に準拠する数値が出るという点は大きな魅力です。

大気イオン測定器は元来気象観測機器のひとつであり、雷雲が来ると大気電界(空地面電流)の変化で数値が上がるといった環境観測機器です。それ以外にも大気イオン測定は、ラドンなどの大気中の電離放射性物質の検出に役立ったり、大気イオンを放出すると謳われる機器の動作確認にも用いることができ、大変面白い測定器です。大気イオン測定器が役にたった私の経験を羅列しますと、

1.雷雲直下で大気イオンが急上昇したこと
(面白かった)

2.福島原発事故後の放射性降下物質の影響で大気イオンが上がる現象(アルファ線やベータ線放射能がある放射性物質の浮遊)を確認でき、放射性物質のホットスポット(吹きだまり)が確認でき、ホットスポットを探せたこと。
(一般的なガンマ線の放射線測定器では計れないアルファ線やベータ線を放出する放射性物質の大気中の浮遊がリアルタイムでわかり、放射線測定器と併用して放射性物質が吹きだまってる場所が特定でき、ホットスポットの土壌サンプルを採取できた)

3.自宅の近くに古い年代の貝化石を含む堆積地質があり、そこの放射線が高いところては大気イオン濃度も高かったのが確認できた
(ウラン土壌からのラドンガスの放出で大気イオンが増える現象が確認できた)

4.オゾン(イオン)発生器の故障が発見できた。
(井戸水の消臭にオゾン発生器を用いてました。エアコンや空気清浄器のオゾン発生器やイオン発生器がきちんと作動しているかの確認にも大気イオン測定器は使えます)

5.静電気測定器と併用して、イオンドライヤーはたくさんのマイナスイオンを放出しプラスイオンは殆どださず、毛髪のブラッシング時に発生する強いプラスの静電気帯電を除去して髪を保護(強い帯電と放電によるキューティクルの破壊を抑制)することがわかりました。

6.火山活動が活発だった噴火騒動時の箱根で大気イオンを測定したところ、地下水やガスの流動が盛んな地域(大涌谷周辺)では地下活動の影響で大気イオンが凄く増える現象が確認できた。
まぁ、大気イオンという目には見えないものが測定器で数値化されてわかることで、日常の現象、気象に関わる大気の電離状態から、放射性物質の浮遊の有無、イオン発生機器の動作状態など、いろいろと目には見えない事柄が測定でわかるので、大気イオン測定は面白いですよ。