空気イオンの測定理論 |
空気イオンの測定理論1. 空気イオンの測定原理ここでは、基本的な原理を理解するため、空気イオン測定装置として初めて考案されたものを主に取り上げる。(1) エーベルト氏測定装置 (Ebert's ion-counter) 空気イオン測定器として初めて考案されたものである。 Aは導体の円筒で接地されている。Bは絶縁されておりAの軸に一致している。また、Bの一端はウルフ氏双線電位計Eと連結している。 空気は右下部のファンにより、単位時間当たりωの吸引量で吸引される。 初めにBをV0の電位に帯電させて、空気をAとBの間に通過させれば、BはBの帯電と逆符号のイオンを吸引して中和する。 t 時間吸引した後、電位がVtになったとする。 A、B、Eからなる静電容量をCとすると、Bによって中和された イオンは となる。 一個のイオンが持つ電気量をe として、空気イオン量は単位体積あたりの個数で表すので測定値 n は、 となる。 上式@において、V0及びωを変化させることによって、基本的には任意の移動度(運動度)を持つイオンの測定が可能となる。 A−B間の電位を高くして、吸引する空気の流れを減少させて測定すれば、小イオンと大イオンの和(n+N)が求められる。 よって小イオンnを測定して(n+N)からnを引けば、大イオン数Nが求められる。 なお、イオン測定装置としてはこの他に、この原理を応用したゲルディエン法などがある。 (2) ゲルディエン法 (Gerdien condenser) 上記エーベルト氏の原理を応用したものである。 現在、市販のイオン測定器の測定原理として主流となっている。 また、これを応用した平行平板型のものもある。 Fig.2 は二重同心円筒で、ファンによって空気を円筒内に→の向きに流入させる。 ここで、それぞれ ro = 外筒の内径である。 空気中に含まれているイオンは、円筒間の電界によって内筒面に流れ込む。Vが正の時には正イオンを、負の時には負イオンを測定出来る。 例えば、仮に空気中のイオンがすべて等しい移動度を持っていたとして、P点から入ったイオンがS点で内筒に捕捉されたとすると、円筒内に入るイオンはすべて内筒に捕捉されることになる。 ところが、実際の大気中には様々な移動度を持ったイオンが存在する。円筒の最終端部分、すなわちT点で捕捉されるイオンの移動度を臨界移動度とよぶ。臨界移動度kcは で与えられる。測定器の臨界移動度より大きな移動度を持つイオンは全て捕捉されるが、小さい移動度のものは捕捉されずに外へ流れ去る(C)。 Fig.2において、T点に到達するイオンがR点から入ってきたとすると(D)、PR間を通過するイオンは逃げ去り、RQ間、 つまり斜線部の面を通過するイオンだけが内筒に捕捉される。 この斜線部を通過する流量φと入口の全面積を通過する流量Φとの比は、 φ/Φ = k/kcとなる(Misaki, 1960)。 [Fig.3 ゲルディエンコンデンサーの電圧・電流特性曲線 (三崎, 1976)] 簡単のために小イオンのみが存在する場合を考えると、 いま、流量を一定にしてこの装置の電圧電流特性をみると、 Fig.3のようになる。曲線が飽和に達するP点は、小イオンがすべて捕捉されていることを示しており、 臨界移動度kcを小イオンの最小移動度ksに等しくした点と考えてよい。 この場合の印加電圧は で与えられ、小イオンの濃度nsは、その飽和電流isから、 で与えられる。
主に「大気電気学(北川信一郎 編著)」から引用。
<H14.12.19追記>
2. 移動度の持つ意味空気イオンには、生体への効果の大きい小イオンと、空気の浄化能力の高い大イオンがある。ある場所(物)のイオン化状況を見る際には、小イオンか大イオンを限定して測定する必要があるし、異なった場所(物)での比較をする上でもこれは重要である。 具体的には、それぞれのイオンの持つ移動度(運動度)が異なることを利用して測定を行う。 移動度(運動度)を特定した測定は、重要な要素の一つである。
3. 空気イオン測定の実際(1) 正負両イオンの測定 一般に大気中の空気イオンは、正負とも時事刻々と変化するのが普通である。 また、正負イオンの割合(イオンバランス)はイオン化状況を把握する上で重要な要素であり、こうしたことから 可能な限り正負両イオンの測定をすることが理想である。 (2) 正負両イオンの同時測定 上記(1)のように正負両イオンの測定が理想であるが、同時に測定した方がより一層データの信頼度が向上する。
4. 空気イオン測定の意義(1) 環境面での定量評価 大気中の様々な場所におけるイオン化傾向を定量的に把握することは、環境面での評価方法の一手段として有効である。 (2) マイナスイオン製品としての評価データ マイナスイオン製品から発生するマイナスイオン量を測定して事前評価しておくことは、最低限必要なことである。 また、大気中においてその製品を使用した場合、 小イオンがどの程度検出されるかということは、生体への効果(健康効果)の期待という点で極めて重要な要素になる。さらに、実使用を想定したデータ測定、例えばマイナスイオン発生器において、発生器から離れた位置でのマイナスイオン量などは、当然必要なことである。
[参考文献]
[謝辞] 書籍、文献収集に当たりましてご尽力頂きました下記の方々にはこの場をお借りしまして、深謝申し上げます。 北海道大学医学部様、国立市立くにたち図書館様、八重洲ブックセンター様
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